収益があがる物件に組み替える知恵


収益をもたらさない資産は、ただ所有しているだけで、税金や維持費用がかかかれば不良資産ということもできます。また、収益性の低い場所で有効活用をしようとすると、さらに悪い状況になることも少なくありません。活用することだけでなく、収益があがる物件に組み替えること(資産の組み替え)も選択肢に入れてみてください。
ここで、資産の組み替えの実例を紹介します。
 

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 ●無理な賃貸マンション計画は白紙に
Pさんは188坪の土地を月極の駐車場として活用していました。付近にはほかにも駐車場は多く、常に20%は空いている状態でした。そこで、固定資産税の負担も大きいため、銀行から相続税対策になると勧められ、賃貸マンション建築を計画をしていました。
建築費を全額借入れてワンルームの賃貸マンションを建てるという計画でしたが、調査すると、駅から徒歩で18分かかることもあり、建設会社が提示した賃料をとることは難しいことが判明しました。駅からもっと近いほかの賃貸マンションと競争を続けるには、リスクが大きいという判断から計画を中止することにしました。

 ●駐車場を売却し、不動産特定共同事業へ組み替え
 

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 Pさんは、立地条件で収益性の厳しいところに、無理に有効活用をすることを断念し、収益性が高く、下落リスクの比較的少ない都心の収益物件への組み替えを考えることにしました。
Pさんは、面倒なことが嫌いなため、自宅から離れた場所で賃貸事業を運営するのではなく、次のような希望を持っていました。
①安全・確実に安定的な収益を得られること
②今より相続税の負担が増えないこと
③事業用資産の買い換え特例を使い、譲渡所得税を繰り延べられること
④資産価値の変動が比較的少なく安定性を持つこと
⑤建物の管理・運営に煩わされないこと

当初は、証券等への買い替えも視野に入れましたが、②、③のニーズを満たせないために、小社が組成する不動産特定共同事業への組み替えを検討することにしました。不動産特定共同
事業とは、一つの収益ビル等を共有し、収益を分配する手法ですが、不動産として扱われるため、事業用資産の買い換え特例等の税務上有利な点を考慮しました。結果的に入札により土地
を2億2000万円で売却し、1億9000万円を不動産特定共同事業に組み替えました。事業用資産の買い換えを利用し、4000万円の譲渡所得税のうち2600万円を繰り延べし、諸経費を差し引いても、手元に800万円残しました。
その効果は、次の通りです。

●キャッシュフロー 580万円(駐車場満車の場合)→860万円
●相続税 2億1600万円→1億9900万円
●残金 800万円

Pさんの希望通り、運営はすべて小社で行ない、Pさんの口座に2カ月に1回、分配金が振り込まれることになりました。所有している土地にこだわらなければ、さまざまな活用法が出てくるという良い例でしょう。活用を検討するときに、多くの選択肢から検討すべきではないでしょうか。